導入事例の掲載許可の取り方|確認フローとトラブル防止チェックリスト

導入事例づくりで最も時間がかかり、最も事故が起きるのが「掲載許可」の工程です。原稿は完成したのに公開できない——の原因はほぼここにあります。この記事では、確認の往復を最小にし、公開後のトラブルをゼロにするための手順を解説します。

なぜ掲載許可で事故が起きるのか

理由は単純で、確認すべき項目が多いのに、依頼側が「原稿を見てください」としか伝えないからです。すると先方は本文の言い回しだけを見てOKを出し、あとからロゴ利用・数値公開・写真掲載で問題が発覚します。さらに、担当者のOKと会社としてのOKは別物です。事例掲載の判断は多くの企業で広報部門の管轄であり、担当者止まりの確認は「あとで差し止め」の最大の原因です。

正しいフロー: 確認依頼は「一括提示」で1往復にする

確認をお願いベースのメール往復にせず、確認項目を最初から全部並べた依頼にします。テンプレートはこうです。

◯◯様

記事が完成しましたのでご確認をお願いします。お手数ですが、以下の5点をまとめてご確認ください。

1. 本文: 事実と異なる箇所・表現のご修正(何度でも承ります)
2. 数値: 記事内の数値(◯◯、◯◯)の公開可否
3. 社名・ロゴ: 掲載可否と、利用範囲(Webサイト/営業資料/広告)
4. お名前・役職・お写真: 掲載可否
5. 貴社内のご確認: 広報ご担当者様・上長様のご確認もあわせてお願いします(社内確認用のサマリーを添付します)

ご確認後、このメールへのご返信をもって承認とさせていただき、記録を保管いたします。

ポイントは3つ——①項目を分けて聞く(まとめてOKを取ると、あとで「ロゴは聞いていない」になる)、②広報確認を明示的に依頼する、③承認の記録を残すことを宣言する(先方にとっても安心材料です)。

許諾の範囲は「どこで使うか」まで取る

利用場面許諾の要否注意
自社サイトの事例ページ必須(基本の許諾)公開URL を事後共有すると印象が良い
営業資料(PDF/スライド)取っておくべきWeb許諾に含まれると思われがちだが別物
広告(検索広告の引用・バナー)個別に必須最もNGが出やすい。広告利用は明示して確認
展示会・登壇での言及取っておくと安全口頭言及も含めて確認しておくと安心

公開前チェックリスト(6項目)

この工程は自動化できる

ここまでの手順は、手動でやると1〜2週間のメール往復になります。ジレイスタジオでは、お客様がログイン不要のリンクで本文確認・修正依頼・ロゴ許諾のチェックまで行え、承認の記録(誰が・いつ・どの版を)が自動で保全されます。事例づくり全体の流れは作り方ガイドを、確認依頼の文面テンプレは無料キットをご覧ください。β版(無料)の事前登録はこちら

よくある質問

掲載許可は口頭やチャットのOKでも大丈夫ですか?

避けてください。担当者の異動や先方の方針変更があった場合、「誰がいつ何を承認したか」を示せないと公開停止を求められても反論できません。最低限、確認済み原稿への返信メールを保管し、できれば承認日時・承認者・対象版数を記録してください。

担当者はOKなのに広報で止まりました。防げましたか?

防げます。確認依頼の時点で「貴社の広報・上長のご確認もお願いします」と明示し、社内確認用のサマリー(掲載媒体・内容・利用範囲)を添えることで、確認が担当者止まりになるのを防げます。事例掲載の可否は多くの企業で広報マターです。

公開後に削除依頼が来たらどうすべきですか?

速やかに応じるのが原則です(先方の合併・方針変更・担当者交代などで起こります)。その上で、営業資料など社内利用への切り替えや、匿名化しての再掲載を相談できる場合があります。承認記録があれば、対応範囲の協議もスムーズです。

数値だけ公開NGと言われました。よくあることですか?

非常によくあります。特に「削減額」「取引規模」など経営数値に近いものはNGになりやすいです。「◯%削減」を「大幅に削減」へ、実数を「約」付きやレンジ表記へ変える代案を先に用意しておくと、往復が1回で済みます。